HSPと心

結婚した方が良いのか問題!女性お坊さんが現代に向けたメッセージが心にしみる!

お坊さんとキラテン

「実家に帰ると結婚の追求があり憂鬱」
「そもそも自分は恋愛なんて出来るのか不安」
「どういう状態が結婚をするタイミングなのかわからない」

など、30代のお悩みの中でも多くみられる「結婚した方が良いのか」問題。現役女性お坊さん「妙晶さん」が令和の時代だからこそ伝えたい、結婚の真の意味を解説します。

妙晶さんのプロフィール

結婚に対する人間関係お悩みはポッドキャストでもお聴きいただけます

下記の内容は専門家、妙晶さんの肉声で聴く事もできます。

30代の結婚お悩みについてのタイムコード

00:00:14 順天堂 今回は、妙晶さんから「こんなお悩みが多いですよ」というシェアと、それに対しての答えをしていただく時間です。

00:00:26 妙晶 今回のトピックスはですね、特に若い世代の、よくあるお悩みに関してお伝えしていきますね。

00:00:40 妙晶 ずはり「結婚はした方が良いのか問題」です!

00:00:54 妙晶 30代って仕事も面白くなってきて、結婚どころじゃないって言う人も多いかと思います。

00:01:06 妙晶 つまり、自分がどう思うか、という認識よりも、周りに言われる事が多くなる年齢のため、どうしても意識してしまうというシチュエーションですね。

00:01:15 妙晶 20代の私でも実家に帰れば結婚は?と言われます(笑)。田舎になればなるほど、結構早い段階でこの話題に触れる傾向がありますよね。
00:01:35 妙晶 どこそこのあの子は結婚してるよ、とか、お子さん産まれたよ、とか(笑)。

00:01:45 妙晶 ですから悩んでる方は多いと思います。

女性と袈裟

00:01:48 順天堂 妙晶さんの場合は、お坊さんっていうお立場なので、また30代の結婚という観点とは違う視点で、「どうなんだろう?」と興味がありますね(笑)。

00:01:58 妙晶 お坊さんの結婚ってどんな感じなんですか?って聞かれる事は多いですよ。
00:02:05 妙晶 人間界とは違うんじゃないの?的な感じで思われてるんですね(笑)。

00:02:13 妙晶 そこで、お坊さんの結婚という話と掛け合わせて、30代の「結婚した方が良いのか問題」の真理をお伝えしていきますね。

00:02:16 妙晶 私の所属してる浄土真宗では、親鸞聖人いう方が、お坊さんとして初めて正式に結婚をして子供作った方なのです。

00:02:29 順天堂 初めてって事は、相当すごい混乱があったんでしょうね。今で言う所の炎上騒ぎじゃあないですか。

00:02:30 妙晶 そうなんですよ。それまで、こっそり結婚してたとかそういう人はいたかも知れませんが、「この人が私の妻です」と公言して、子供を跡継ぎにしたのは、親鸞聖人が初めてだったのです。

00:02:56 妙晶 親鸞聖人ご本人もかなり悩んだ末、結婚に踏み切られたんです。ひと月ぐらいこもって考えて考えて「結婚する」と決断されたのですが、そこには「結婚とはこういう事だ」という定義を確立し、「なぜ結婚が必要なのか?」をしっかり説明した背景があります。

00:03:12 妙晶 親鸞聖人は「そもそも結婚とはどういう関係性なのか?」という事を次のように答えています。

00:03:26 妙晶 「結婚とはおかしあう関係なんだ」

00:03:31 妙晶 「結婚するっていう事は2人の人間が一緒に生きていくっていう事。それは、1人で生きる上では必要のなかった苦しみをお互いに負わせ合う関係性なんだ」という意味です。

00:03:49 妙晶 「喧嘩する」とか「浮気された」とか、そういう苦しみを背負わせ合う事が、つまり結婚なのです。

00:04:05 順天堂 キレイ事じゃない方の側面を直視するようなイメージですね。

00:04:08 妙晶 人間ってどれだけ自分の姿を見つめようとしても、やはり嫌なところは無意識に目を背けたりするわけですね。

00:04:16 妙晶 でも結婚すると、一緒に過ごす相手の嫌な部分って絶対に目につきます。

00:04:27 妙晶 その結婚相手は、まさに自分を映しだす鏡そのものなのです。

00:04:31 妙晶 相手の嫌な所っていうのはすなわち自分の嫌な所でもあるわけです。

00:04:40 妙晶 結婚相手を得る事によって自分の姿を見つめる事ができる。そういう考えに至って、だからお互い苦悩とかも背負わせてしまうけれども、それでも良いなら一緒に来てくださいっという内情を全てさらけ出し、結婚を決められたのです。

00:05:02 妙晶 結婚の真の意味が、そこにはありますね。

00:05:03 順天堂 当然ながら、令和である現代の「結婚しよう」とは、ちょっと違いますね。

00:05:09 妙晶 親鸞聖人の「結婚しよう」は「幸せになりましょう」じゃなく、「一緒に苦しみましょう」なんですよ。

00:05:15 妙晶 「私の鏡となり本当の姿を教えてくれる」という基準で結婚相手を選ぶのです。そこまでの覚悟があると、「お互いが観音菩薩だ」という境地になります。

00:05:23 妙晶 相手がどれだけ嫌な事をしても、ひたすら尊敬してたんですよね。

女性お坊さんと袈裟

00:05:35 妙晶 「人間の嫌な部分を自分に教えてくれる相手だから」「汚い姿を見せてくれている」という尊敬できる相手。そんな価値ある関係性を構築できるので、結婚は必要であり、むしろお坊さんこそ結婚して修行しなきゃいけない、と考えたわけです。

00:05:50 妙晶 長くなりましたが(笑)、そこまで互いが背負える相手に出会えたんだったら、結婚はするべきですよね。

00:05:57 妙晶 ただ、現代における結婚ってその意味が薄れてきていると感じます。

00:06:05 妙晶 例えば、結婚しても名前は変えない「夫婦別姓」とかもそうです。

00:06:09 妙晶 江戸時代幕末くらいまでの結婚っていうのは、その名前を重ねる事に意味があったんです。

00:06:17 妙晶 当時は妾制度があり、男の人が奥さんとは別に愛妾として女の人を囲ったりする事ができていたのですね。正妻との妾の決定的な違いは、名前がつかない事なのです。

00:06:33 妙晶 男の人の名前を継げるのは正式な奥さんになった人だけで、その違いってやっぱりものすごく重要で。

00:06:43 妙晶 江戸時代って戦場でいつ死ぬかわからないような状況です。男性は自分に何かあったら、その知らせは真っ先に奥さんの所に届きます。

00:07:01 妙晶 つまり自分の存在を後世まで繋いでくれる役割として奥さんの存在があるのです。

00:07:07 順天堂 そうですよね。

00:07:09 妙晶 私、好きな漫画に「風光る」という作品があるんです。新撰組の漫画ですね。

00:07:14 妙晶 原田左之助というキャラクターが、町の商人の娘を奥さんに娶りたいというお話をするんです。

00:07:27 妙晶 でも当時って身分差の結婚ってすぐ反対されてて、武士としては昇進するってなった時に奥さんの身分が邪魔になったりする事があると。

00:07:41 妙晶 原田左之助は上司にすごい反対されます。「商人の娘だったら妾で十分だろう」って言われるんです。

00:07:46 妙晶 けれども、そこで原田左之助は言います。

00:07:50 妙晶 「いや、名前が変わるから」って。

00:07:54 妙晶 「商人の娘なので裕福だ。貧乏武士の自分があの子にあげられるものなんて何もないんだ。でも唯一あげられるのが名前だけなんだ。自分に何かあった時にいの一番にその知らせが届く旗印として名前をあげたいんだ」って。

00:08:14 妙晶 この話を読んで、おかしあう関係って表現した親鸞聖人の持つ信頼関係も同じだと感じました。

00:08:25 妙晶 自分の合わせ鏡として自分の存在を示してくれる、名字を一緒にする、そこまで思える相手と出会うという事がすなわち「結婚」なのだと。

00:08:42 妙晶 年頃になったからとりあえず結婚しましょうというものでは、おそらく間違ってしまうのではないかな、と感じます。

00:09:37 順天堂 40代の私にも響く、「結婚の重み」を痛感しました。

00:09:42 順天堂 とにかく、「自分が主人公」だという事を重視して欲しいですね。周りから言われる「結婚は?」という声がけは「はやく結婚しなさい!」という意味ではなく、「あなたを案じているよ」と変換して(笑)、「ありがとう」と思っておく位で良いんじゃあないかな。

00:09:49 順天堂 自分の心がそこまで固まるかどうか。自分の心を一番重要視して結婚するかしないかを決める方が良いよね。

00:10:24 順天堂 自分の心は何を求めて、何が必要で、何をもってして幸せと言うんだろう?っていう事を自分で考え、自分にしか無い答えを出して、その先にあるのが「結婚」だったら最上です。妙晶さんからそんなメッセージを頂きました。

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きらてん

【HSPは一周回って超天才】の理解を広める活動 | 複数の会社経営 ▶︎ 精神が不安定になり自分がHSPだと自覚 ▶︎ 心理追求に500万投入 ▶︎ 大好きな音楽が支えだと再確認し自分軸が回復 | HSPを「できない理由」にしたり、「弱者ビジネス」に悪用しようという一部の風潮に悔し涙 ▶︎ HSPとして「この感性には価値がある」事を証明すべく音楽解説を熱弁中 | 作曲・ギター弾き語り・ドラムが得意

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